卓話Speech
2026年7月31日(金)(第2784回)例会 No.4
~逆境と出会いが人生をつくる~
失敗と成功の繰り返しで企業と人は成長する 挑戦と貢献そして変化

- 株式会社買取王国 代表取締役
- 長谷川 和夫様
私は名古屋・笹島で生まれ育ちました。家業を継ぐことが決まっていましたが、「他人の飯を食ってこい」という父の教えから、大学卒業後は東芝EMIに4年間勤務し、レコード業界で経験を積みました。しかし26歳で家業に戻った翌年、父が心筋梗塞で急逝します。経営の知識もないまま会社を引き継ぎ、社員の生活を守る責任を背負うことになりました。そこから全国を回って経営を学び、試行錯誤を重ねながら会社を立て直してきました。
現在は総合リユース事業「買取王国」を中心に、工具専門店やブランド古着店、ヴィンテージショップなど約91店舗を展開しています。買い取った商品の約97%は国内外で再流通させ、海外ではマレーシアを中心に再販やリサイクルを行うなど、「捨てない仕組み」を構築しています。また、海外展開も進めており、新たな市場への挑戦を続けています。
会社の原点は、父が戦後の復興を願って創業した共和商事にあります。父は「社会の幸福と繁栄に奉仕する」という理念を掲げ、「誠実と努力」「全員経営者」といった価値観を大切にしていました。私たちはその精神を受け継ぎながらも、時代の変化に合わせて業種や商品を変え続け、現在のリユース事業へとたどり着きました。不要になったものに新たな価値を与え、資源を循環させることが、創業の理念を現代に生かす形だと考えています。
経営を続ける中で痛感したのは、「同じことを続けていては生き残れない」ということです。レコード販売、新品販売、レンタル事業と成功を収めながらも、市場環境の変化を見据えて中古事業へ転換し、その後もリユース業へと事業領域を広げてきました。変化を恐れず、新しい挑戦を繰り返したからこそ、会社は成長することができました。
私は、経営者は常に3年後の外部環境を予測し、自社の事業領域を見直す必要があると考えています。AIをはじめとする技術革新によって市場は大きく変化しています。現在の延長線上で考えるのではなく、「これから何が求められるのか」を考え続けなければなりません。事業は、情熱を持って取り組めること、自社が強みを発揮できること、そして経済的な価値を生み出せること、この三つが重なる領域を選ぶことが重要です。
また、経営とは自分一人の力で成り立つものではありません。若い頃は自分が一番優秀だと思っていましたが、それでは会社は大きくなりませんでした。
会社の未来は、次世代の経営者や管理職をどれだけ育てられるかで決まります。そして企業には、「社会性」「人間性」「利益」の三つを追求する責任があります。社会に貢献し、人を育て、適正な利益を生み出す。この三つのバランスを大切にしながら、これからも時代の変化に挑戦し続けていきたいと思います。

国際ロータリー第2760地区 名古屋みなとロータリークラブ
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- 名古屋マリオットアソシアホテル(17階)
金曜日 12:30~13:30



