皆さん、こんにちは。お世話になりました。米山記念奨学生のオウシュンキです。それでは、「モンゴル国と内モンゴル自治区はどういうこと？」を発表いたします。

まず、私の出身地を紹介します。出身地は中国の内モンゴルエレンホトです。エレンホトの人口は15万人で、特徴は国境都市です。エレンホトは化石が発見されたことにより恐竜の郷とも知られます。
内モンゴルの首府はフフホトです。フフホトの人口は250万人です。私は高校から大学までフフホトにいました。

それでは、「モンゴル国と内モンゴル自治区はどういうこと？」はビデオで説明いたします。

「日本の西にモンゴルという国があります。中華人民共和国（中国）の中にも内モンゴル自治区というところがあります。モンゴル国には320万人くらいの人が住んでいて、ほとんどがモンゴル族です。内モンゴル自治区には2400万人くらいの人が住んでいます。ほとんどが漢族です。モンゴル族が少ないです。ただ少ないといっても、モンゴル国の人口よりも多くのモンゴル族がいます。今から110年くらい前まで中国は清という国でした。その頃はモンゴル国や内モンゴル自治区も清が治めていました。辛亥革命が起こって、清は滅んで中華民国という国に生まれ変わります。その時に、ロシアの力を借りて、大モンゴル国は独立を宣言しました。チベット仏教界の一番偉い人のボグド・ハーンがリーダーになります。ボグド・ハーンは中華民国が支配していました。内モンゴルに軍隊を行かせて、大モンゴル国と一つにしようと考えましたが、助けてくれていたロシアに止められました。ロシアは中華民国との関係が悪くなるのを心配していました。独立宣言して4年経ってからロシア、大モンゴル国、中華民国が話し合って、大モンゴル国は中華民国の中で緩い独立をすることになりました。この話し合いはキャフタ条約といいます。

それから2年後、大モンゴル国を助けていたロシアでロシア革命が起こり、ロシアからソビエト社会主義共和国連邦（ソ連）へと変わりました。その2年後、中華民国の軍隊がボグド・ハーンの宮殿に攻めてきて、ゆるい独立をやめるように言いました。ボグド・ハーンは降参して、大モンゴル国は中華民国の一部になります。その頃ソ連では、白軍と赤軍という軍隊が争っていました。白軍は赤軍に押されて、あちこちへ逃げました。ロマン・ウンゲルンが率いていた白軍は後のモンゴル国の首都ウランバートルになるフレーに入ってきて、中華民国の軍隊を追い出しました。これでボグド・ハーンは再びリーダーになります。モンゴル人は喜んで、ウンゲルを「軍神」と呼びました。ボグド・ハーンはウンゲルンを高い地位に就けます。しかし、ウンゲルンはすぐに人を処刑したり、税金を重くしたり、人々の財産を奪ったりと酷い事をします。モンゴルの人々の不満が溜まり、モンゴル人民党というグループが作られます。モンゴル人民党はソ連に助けを求め、赤軍などと一緒にウンゲルンを追い出しました。

3年経って、ボグド・ハーンが死んで、モンゴル人民共和国というソ連と同じ社会主義の国が誕生します。中華民国は独立を認めませんでした。これを見た内モンゴルの人たちは自分たちも独立をしたいと思いましたが、中華民国は厳しく抑えたのでできませんでした。

それから8年後、日本の関東軍が満州国を作ります。内モンゴルの東は満州国の一部になりました。チンギス・ハーンの30代目の子孫であるデムチュクドンロブは日本と手を組んで独立運動をします。そして、蒙古連合自治政府が誕生しました。その後、太平洋戦争という大きな戦争が起こり、ソ連やモンゴル人民共和国が満州国と蒙古連合自治政府に攻めてきます。満州国と蒙古連合自治政府は滅びました。戦争（第二次世界大戦）に勝ったソ連と中華民国は話し合いをして、中華民国はモンゴル人民共和国を認める代わりに、ソ連は満州や内モンゴルは中華民国の一部だと認めました。モンゴル青年革命党というグループはモンゴルを一つにまとめることを目指していました。蒙古連合自治政府のまだ独立をあきらめきれない人たちは、モンゴル青年革命党と一緒に内モンゴル人民共和国の独立を宣言します。

内モンゴル人民共和国は、ソ連とモンゴル人民共和国に助けを求めました。しかし、ソ連は中華民国との約束があったので独立を認めず、モンゴル人民共和国は、もし内モンゴルと一緒になると漢族の数が多くなってしまい、結局、漢族（中国人）の国になってしまうので、一つになるのを断りました。中国の国内では、中華民国の国民党と中国共産党が争い、共産党が勝ちます。中華民国は中華人民共和国（中国）に変わり、内モンゴル人民共和国は内モンゴル自治区となりました。

それから40年ほど経ち、ソ連がバラバラになって、ソ連と同じ社会主義の国が変わっていきます。モンゴル人民共和国も社会主義をやめて、今のモンゴル国へと変わりました。
モンゴル国と内モンゴル自治区の話は大丈夫でしょうか。

ぜひモンゴル国と内モンゴル自治区に観光に来てくださいね。

ご清聴ありがとうございました。