名古屋みなとロータリークラブ

卓話Speech

2023年9月28日(木)(第2680回)例会 No.10

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酒井 法丈ガバナー
国際ロータリー第2760地区ガバナー
酒井 法丈

皆さん改めましてこんにちは。ただいまご紹介いただきました2760地区、本年度ガバナーを務めさせていただいています豊田ロータリークラブ所属の酒井と言います。この名古屋みなとロータリークラブ、名古屋丸の内ロータリリークラブ、先ほど会長幹事の方とお話をさせていただきましたが、非常に皆さん積極的にロータリーに取り組んでいる姿を拝聴させていただき、感心したところであります。

さてこのガバナー公式訪問という形で、皆さん方にお話するにあたって、このRI会長のメッセージをお届けするというのがまず大きな役割であります。今年のRIのテーマが「世界に希望を生み出そう」。Create Hope in the Worldという形であります。会長はスコットランド出身のゴードンR.マッキナリー氏です。会長は、帰属意識とインクルージョンが浸透してきているから、そういうことが言えるということを最初におっしゃっています。幸せ→人に親切にしなければ幸せにはなれない。我々の奉仕プロジェクトは、積極的平和のための土壌作りです。幸せや平和というものは夢ではない、思うことではなくて、また受身的なものでもない。皆さん方一人一人が努力をしなければ、平和を勝ち得ることはできないということです。

そして次に、会員増強に繋がる言葉で「素晴らしいクラブ体験を提供できるように、クラブのリーダーが尽力すれば、より多くの会員を維持することができ、より多くの入会候補者がロータリーに関心を持ってくれます。これ以上ない居心地の良い、これ以上ない魅力的なクラブを築きあげましょう」というメッセージがあります。魅力的なクラブは居心地がいい、居心地がいいから、会員を維持することができ、また入会候補者もロータリーに関心を持ってくれる。端的に言えば、魅力的なクラブを作れば、全て解決するというような意味で私は捉えています。

ロータリークラブの活動というのは、帰属意識を高めることが目的で、会員1人1人が、自分のマイクラブに対する帰属意識、それをしっかり持ってもらうことが目的。そして、ロータリーに自分の居場所があると思えるようなクラブにする必要がある。ロータリーで自分の居場所を作る、それぞれ自分が努力をしなければ、居場所を作ることはできないということです。

会長は重点事項として三つ挙げていらっしゃいます。
一つ目が、ポリオプラスプログラム、二つ目がメンタルヘルス、三つ目が女児のエンパワメントというものを挙げています。会長は「継続と革新のバランス」ということをおっしゃっています。続けていいものは続けていきましょう、そして新しいものにチャレンジしましょうという意味だと僕は思っています。

その中で、ロータリーがやらなければいけないのが、最初にポリオプラスプログラムであります。ロータリーがもしポリオから手を引いてしまったら、10年後には年間20万人の子供がポリオに感染するというわけです。1985年にポリオプラスプログラムが発表されました。5種類の伝染病、はしか、結核、ジフテリア、百日咳、破傷風と、この5種、これがポリオプラスです。そしてメンタルヘルスは、会長自身の実弟が、自ら命を絶ったという経緯があります。心のケアというのが大事ではないのかということであります。会員同士が互いに支え合うこと、またメンタルヘルスのサービスを提供しよう。そして専門家との橋渡しをしよう。このコロナで3年間例会がまともにできなかったので、やはりこの23~24年度は、より会員との絆を深めていただきたいです。

そして女児のエンパワメントですが、女の子は教育ができないというような環境は日本にはないわけでありますが、グローバルに物事を考えたときに、まだまだ女の子が教育を受けられないという環境は、世界にはいくつもあります。それが、やはりこの世界経済の足かせになっているということです。女性が男性と同じ就労率で働くならば、世界の総生産が増加する。当然日本においても、こういった世界の波ができれば当然その恩恵は日本に受けることもできるわけです。

会長が言っている、希望というものは何でしょうか。希望について皆さんにどうお伝えしようか、なかなか適当な言葉が見当たらなかったですが、やっと理解できた言葉があったのでそれをちょっと皆さんに説明しようと思っています。

聖書からの引用の言葉で「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生み出す、そして希望は失望に終わることはない」ということであります。もう少し言葉を具体的に言うと、人というものは苦労や困難であったときに、忍耐や我慢を覚える、そして我慢をしながら、苦難や困難に立ち向かっていけば、やがてそれが練達の域に達することができる。練達というのは熟練だとか達人だとかという意味でありますが、立ち向かったその先に熟練の域に達することできる、そして熟練や達人の域の境地に達したときにこそ、希望が見えてくる。希望というものは最初からあるものではないです。我々がその奉仕プロジェクトを一生懸命やったその先に、希望というものが見えてくるということ。希望があって奉仕をするわけではありません。奉仕をした先に希望が見えてくるという。苦難の先に、やっとその希望の光が見えてくるということです。

皆さんの考え方にちょっと問いかけをさせていただこうと思います。1つ目ですが、なぜ皆さんロータリークラブに入ったのですか。そしてロータリークラブの会員とはどういう人ですか。3つ目ですが、ロータリークラブとはどういうことをして何をしていますか。四つ目ですが、なぜロータリークラブの会員であり続けるのですか。あなたのクラブを代表する活動は何ですか。これ人十人十色いろんな考えがあって当たり前ですね。そういうことを意識してほしいということで、問いかけをさせていただきました。人間力を磨き上げている人がロータリアンということになります。そして、そういう人たちが、人間力を磨き上げている人たちが、お互いが研鑽を行う場として例会を開いている。だから例会というのは大事ですよ、ということになります。当然皆さん例会に出席しましょう。辞めずにいるのは、やっぱり居心地がいいから。自分の居場所があるからではないかと思います。やっぱりそれを意識していただきたいということです。そしてクラブを代表する活動として、会員歴の長短に関わらず、お互い共有していくことが大事じゃないのかということであります。

話は変わりますがロータリーには、ビジョン声明というものがあります。『私たちロータリアンは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。』それを達成するための行動計画というのが四つ挙がっています。
 ①より大きなインパクトをもたらす
 ②参加者の基盤を広げる
 ③参加者の積極的な関わりを促す
 ④適応力を高める
積極的な関わりを促すには、参加者中心のアプローチが大事で、参加者の目線に立つことが大事ではないのかということだと思います。

昨年から言われているDEIの多様性とは何かと言えばいろんな人をロータリーは歓迎しますよということです。今に始まったことではありません。ではなぜ今言うのか?表面的な多様性ではなく、人それぞれに合った深層に深く思いを募ることが大事だということです。先ほど2007年に発表された中核的価値観にも多様性というのが入っています。だから今に始まったことではないということです。そして公平さ、いろんな公平な扱いと機会の均等というものに行っています。これも四つのテストに言っていますよね、皆さん。これも目新しいものではありません。そのためには、この世代やジェンダーを超えた関係性を見いだせるかどうかが大事だということですね。年の差があろうが、やはり同じ価値観を持っていきましょうということであります。そしてインクルージョン。ロータリーあらゆる人を歓迎して存在価値を他に作っていきましょうということでありますが、これも、今に始まったことではありません。感覚ではなくて、実際の現行に生かすことが望まれると、四つのテストで言っています。

そして私の本年度テーマとしてプライドやブランドというものを挙げさせていただきましたが、それに至るまでの話をさせていただきます。この我々が20年30年前に入会したときは、ロータリーというのは親睦と奉仕が大事だよ。それぞれうまくバランスとっていきましょうというようなことを言われました。その親睦とは何か。やはり良質な会員同士が触れ合って自己改善を重ねて奉仕の心を熟成し、それを実践するための事項改善だということであります。これが親睦であります。飲み食いすることが目的ではありません。そして奉仕、他者への働きかけのように見えて、実は自分との戦いであり、結果として心の豊かさが与えられる。自分を磨いて心を豊かにするのが、親睦と奉仕です。これは別のものではないです。同じことです。両輪ではなくて一つの大きな輪っかではないのかということであります。そして自ら成長する機会を得て、奉仕から心の豊かさを使えることこそが、ロータリーの魅力ではないのかと、ロータリー会員であれば、心が豊かになる。会員であるだけで、成長する機会が得られて、心が豊かになる、そんないい団体はないですよね。ということが魅力だということです。だから、このプライドが大事だと思います。ロータリー会員である誇り、また自分のクラブに対する帰属意識、やはりこれがプライドになります。そしてブランドとはクラブでありますが、会員1人1人が自分の居場所があると思えるようなクラブになることこそが、クラブのブランド力を上げるということです。自分が所属しているクラブを人に、「俺はこのクラブに所属している」と言えるのかどうかなんです。そういうことがクラブのブランドに繋がっていくということです。このことが、私が伝えたかったことであります。

財団への寄付について1人150ドルとポリオプラスの30ドルをお願いしたいと思っております。財団寄付というものは、地区補助金とグローバル補助金に使われています。
そして昨年度当地区では150ドル目標に対して149ドル少し足りませんでした。ポリオは30ドルに対して39ドルという形で達成ができています。ぜひとも今年は両方とも達成をしたいというふうに皆さんにお願いをしています。
二つ目でありますが、地区大会、11月の11、10日と行います。今年は豊田東ロータリークラブがホスト役となって、皆さんをお迎えします。ぜひとも多くの会員にお集まりいただきたいということであります。
そして三つ目のお願いです。WFFというワールドフードふれあいフェスタは、来年11年目を迎えます。名前を変更しロータリーフードフェスティバルという形になります。ぜひとも積極的な参加協力をしていただきたいです。

今年について言えば、コンセプトとして公共イメージを上げましょう。ポリオファンドレイジングしましょう。そしてロータリーファミリーとの絆を深めましょうということであります。
シンガポールの世界大会が来年5月に行われます。その際に地区を挙げてガバナーナイトとして皆さんで地区を離れて、一緒にシンガポールの夜を楽しみたいということで、ガバナーナイトが開催されます。ぜひとも、皆さん多くの方がこのガバナーナイトへ参加いただくことを最後にお願いしておきます。

以上をもちまして本日の卓話とさせていただきます。拙い話にお付き合いいただきましたことを改めて感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

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